この「試合の見どころ解説シリーズ」では、ファン(管理人)の目線から試合の見どころを分かりやすく解説しています。
今回話す12月11日(金)の1戦目は、
TEAM雷電の黒沢咲さん
渋谷ABEMASの松本吉弘さん
EX風林火山の滝沢和典さん
U-NEXT Piratesの小林剛さん、という対戦メンバーでした。
大和証券 #Mリーグ2020
12/11(金) レギュラーシーズン40日目
第1⃣試合の出場選手発表東家:#黒沢咲
チーム雷電南家:#松本吉弘
渋谷ABEMAS西家:#滝沢和典
EX風林火山北家:#小林剛
UーNEXTパイレーツ▽19時〜試合開始
— Mリーグ(プロ麻雀リーグ) (@m_league_) December 11, 2020
では、さっそく試合の見どころを話していきます!
見ごたえのある丁寧な押し引きの応酬
この4人のメンツに関して、解説の渋川さんの言っていた言葉が印象的でした。
風林火山の滝沢さんがリーチをかけた場面、
「このメンツは、相手のリーチに対してしっかりオリるタイプなので、滝沢選手のリーチに立ち向かわないと思います。」
この4人は、そういった攻め守りのバランスに優れたメンツだということです。その話を聞いて、確かにそうだなと思いました。
ちなみにこの4人、今シーズンは全員がプラスの成績です。要するに、上位に位置する好調者による戦いってことですね。
見ていて確かに、バランス感覚に優れた戦いですごく見ごたえがありました。
試合の序盤から、なかなか大きな手が決まらない展開。相手のチャンスをしっかり潰して、さらに無駄な失点をしないという戦いを繰り広げていました。
個人的に、「丁寧な押し引き」という部分で面白かったのが最初に話した場面です。滝沢さんによる先制リーチ。
東4局の6巡目、早い段階で滝沢さんが9萬2索というシャンポン待ちリーチをします。形も悪いし点数も高くない、押し返されたらかなりきついリーチです。
ただ、この時点での点数の状況など、色んな要素が噛み合って全員がオリたんです。
【#Mリーグ2020 実況】
東4局1本場は滝沢が先制リーチも一人聴牌で流局!聴牌料を得て滝沢が単独トップ目で南入‼️
1位 滝沢(風林火山)31200
2位 小林(Pirates)28200
3位 松本(ABEMAS)20800
4位 黒沢(雷電)18800視聴はこちら▶https://t.co/5Tso52pMYM pic.twitter.com/xuGBWNo9tk
— Mリーグ(プロ麻雀リーグ)実況 (@m_league_jikkyo) December 11, 2020
待ち牌が少ないため、結局アガリにはなりませんでした。ただ、こんな悪い手で全員を下ろせたのは、滝沢さんにとって大きな収穫です。
アガりの無かった局だけど、この4人の攻めと守りは本当に見ごたえがあって面白かったです。ただ、後半からは試合が大きく動き出しました。
誰よりも鳴かない黒沢が、セレブスルーで他者を制圧する
お互いをけん制しあうような展開が続いて、試合は後半の南場へ差し掛かります。微差とはいえ、親の黒沢さんは点数を減らして4着の状況。
この親番で大きく加点をしなければ!そんな場面で滝沢さんからカン6筒待ちの先制リーチが来ます。
先ほどは滝沢さんのリーチに下りましたが、今回は全く状況が違います。なにがなんでも加点したい黒沢さんが親番なのです。
黒沢さんは、Mリーガーの中で誰よりも鳴かない。誰も真似できないような、「超門前型」で高打点を使いこなすことで知られています。
そんな黒沢さんが、滝沢さんのリーチに対して本気で押し返していきます。滝沢さんの危険牌も切って、テンパイへたどり着く!
1索4索7索待ちの3面張!非常に上がりやすい形で追いかけリーチ!そして、滝沢さんの切った7索をとらえた!
リーチ・ドラドラの手、本来なら7700点の直撃になるはずでした。しかし、開かれた裏ドラは3枚持っている1萬だったのです!
黒沢さんの手はリーチ・ドラ5となり18000点を滝沢さんから直撃!
【#Mリーグ2020 実況】
南1局2本場 滝沢の先制リーチに親の黒沢がドラドラの追いかけ立直!黒沢がアガって裏3で跳満のアガリを決めて一気にトップ逆転‼️ pic.twitter.com/A1Tcw0yTx8
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黒沢さんは、こういった運要素も味方につけて高打点のアガリをモノにできるのか…
いやー衝撃的なアガリでした。
そんな、超門前型の「鳴かない黒沢さん」ですが、最後のオーラスでもすごい場面がありました。自身は現状1位。35100点持ち。2着とは4400点差。
自分がアガって局を流せば、トップが確定します。そんな状況で、役牌の白と發が2枚ずつある。
誰でも鳴くような白と發です。そんな中、4巡目に上家のライバル小林さんから『白』が切られました。
ここで黒沢さんが『白』をスルーした!優雅な表情でセレブの余裕を見せました。
『セレブスルー』です!
そして、結果的にこの判断が正解だったと言える結末を迎えました。黒沢さんは門前でテンパイして、白と發のシャンポン待ちになります。
その後、2枚目の白が切られたことによって黒沢さんがアガって勝利!
【#Mリーグ2020 実況】
南4局 雷電・黒沢が白一枚目鳴かずからの門前聴牌!滝沢からアガって今シーズン3勝目!ABEMAS・松本は遂に今シーズン初の4着‼️ pic.twitter.com/pSXbJVGh9i
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結局、黒沢さんはこの試合1回も鳴かないで勝っちゃいました。
【#Mリーグ2020 実況】
第1試合が終了しました。雷電・黒沢が堂々のセレブ麻雀で個人3勝目!ABEMAS・松本は悔しい今シーズン初ラスを喫する‼️
1位 黒沢(雷電)+60.3
2位 滝沢(風林火山)+5.5
3位 小林(Pirates)▲18.7
4位 松本(ABEMAS)▲47.1視聴はこちら▶https://t.co/5Tso52pMYM pic.twitter.com/yUMloM0WLF
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この試合の黒沢さんは、唯一無二の戦いぶりでした。自分の好きな選手なので、この勝利は嬉しいなと思います。
ちなみに、この試合で戦ったメンツは黒沢さんの好きなメンバーばっかりだったそうです。そんな中で勝ててうれしい気持ちも大きいんじゃないでしょうか^^
【オマケ】4着無し記録を争う黒沢さん・小林さん
実は、雷電の黒沢咲さんとパイレーツの小林剛さんは、今シーズンで1回も4着になっていません。
ABEMAS松本さんも4着がなかったんですが、この日の1戦目で初の4着となってしまいました。残るは、Mリーガー30人中で黒沢さん小林さんの2人だけです。
この2人に関しては少し趣深いエピソードがありまして…
先ほど言った通り、Mリーガーの中で最も鳴きを使わない選手が、雷電の黒沢さんです。オーラスで白をポンしないという驚きのプレーを見せてくれましたよね。
そして、逆にMリーガーで最も鳴く選手こそがパイレーツの小林さんなんです。
白が2枚あれば、ほぼ鳴く。鳴いて手が進むなら鳴かない方が損。
「ロボ」という異名もある小林さんは、鳴ける牌が出たら自動で鳴くプログラムが備わっているとの噂もあります。
「ロボセレブ」と呼ばれるこのライバル2人が、どこまで4着回避の記録を伸ばしていけるのか…
これから要注目です!
では、ここまでお読みいただきありがとうございました。