この「試合の見どころ解説シリーズ」では、ファン(管理人)の目線から試合の見どころを分かりやすく解説しています。

今回話す12月3日木曜の1戦目は、
U-NEXT Pirates朝倉康心さん
赤坂ドリブンズ村上淳さん
TEAM雷電黒沢咲さん
渋谷ABEMAS日向藍子さん、という対戦メンバーでした。

では、さっそく試合の見どころを話していきます!

ドリブンズに逆風!?今シーズン初めての窮地が迫っている…

今シーズン、絶好調で突っ走ってきたドリブンズ。そんなドリブンズに逆風が吹いています。

前回の試合に、4着を2連続で引き当てるという2連敗を喫しています。しかも、その1つ前の試合でも4着だったので、3連敗中ということです。

実は今シーズン、チームの成績がマイナスになったこともない強豪チーム。長らくドリブンズ・風林火山の2強体制を築いていたのがいま崩れようとしていました。

ドリブンズはこの苦境を脱することができるのか?試合前には、公式ツイッターでも「ドリブンズ連敗脱出なるか?」の話が見どころとして挙げられていました。

ただ…この試合は厳しいものとなりました。出場していたのは、個人ランキング首位のリーチ超人こと村上淳さんだったのですが…

この試合は、そのリーチがことごとく空ぶってしまうきつい展開でした。そんなきつさを実感したのが、序盤の東2局。村上さんが親の場面でした。

ABEMAS日向藍子さんの先制リーチを受けたんです。日向さんの待ち牌は3萬6萬。

そして村上さんが攻めるために、待ち牌である6萬を切らなきゃいけない手の形になってしまったのです。6萬による無念の振り込み…

こういった不運も重なり、ドリブンズは4連敗となってしまいました。この悔しさを晴らすために、2戦目へ出場する選手へ期待が寄せられます。

その話は、次に作成する2戦目の記事でご紹介します。その前に、この試合におけるもう一つの見どころをご紹介しますね。

誰よりも勝ちたかった…挫折の果てによみがえった朝倉

この試合の見どころを語るうえで、パイレーツ朝倉康心さんの歩みに触れないわけにはいきません。ここまで満足いかない中でシーズンを過ごしてきた朝倉さん。

そんな中、11/20(金)の試合では痛恨のミスをして、大きくチームのポイントを減らしてしまいました。

一時は大きく傷つき、そこから「自身のプロとしての在り方」と向き合ってきたと聞いています。そこから、あらためて気持ちを切り替えて望んだのが11/26日(木)。
ちょうど1週間前の試合です。

朝倉さんご自身も麻雀の内容に全く問題なかったとは言うものの、結果としては4着に終わった試合でした。
麻雀は運がついてこなければ勝てない競技です。そのため、基本的には内容に問題ないなら後悔する必要はありません

ただ、この日の朝倉さんは勝利を渇望していました。それは、ミスをしたあの日から気持ちを切り替えた証として、勝利という結果が欲しかったからです。

戦前に、本人がツイッターでこのように話していました。

そしてこの試合は、そんな朝倉さんが抱き続けた想いがついに報われた試合となりました。

髪を切って爽やかな面持ちになった朝倉さんは、本来の自分を発揮するがごとく、軽快な戦いぶりを展開します。

序盤から他3者、とくに雷電の黒沢さんとぶつかる局面が多くみられました。試合中は、激しくて重い一撃を繰り出してくることでおなじみの選手です。

そんな中で、朝倉さんのターニングポイントとなったのは、後半戦である南場の局です。自身の親も無くなった後の南2局。

ABEMAS日向さんが、自身と12700点の差をつけてトップに立っていました。親はなくなったけど、逆転を目指すなら大きめの加点が欲しい場面です。

そんな状況で、親の村上さんから先制のリーチが入ってしまいます。そこに理想的な勝負手を仕上げた朝倉さん。

「ここが勝負所」とばかりに、リーチをぶつけて戦いを挑む!そして、村上さんからリーチ・一発・ピンフ・ドラドラの8000点を直撃するのに成功するのです!

しかし、まだまだ安心できる状況ではありません。完全な決め手となったのは次の局!

待ち牌の数が少ない、1萬・中のシャボ待ちでありながら、早い巡目でテンパイすることができたのでリーチを繰り出す!

局は終盤までもつれたものの、なんとトップに立っていた日向さんが手詰まったことで1萬を直撃

リーチ・ドラドラの5200点を得てトップに立ち、そのままゴールを果たします。

勝利を得た瞬間、長い迷宮を抜けたような表現しがたい表情を浮かべていました。この気持ちをどう表現したらいいのかわからない、というような雰囲気でした。

文面だけでは伝わりにくいので、ぜひこの場面は朝倉さんの表情を実際に見ていただきたいと思います。

結果が嬉しすぎるあまり、本人が感情をうまく表現できていない、という感じでした。インタビューでは、謙虚な受け答えをしていたものの、嬉しさが少しずつにじみ出ていました。

ここに至るまでの経緯を知っているからこそ、グッとくるようなインタビューだったと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。