この記事では、Mリーグの賞金についてくわしく解説していきます。2018年に発足し、かなり大きな規模で開催されているMリーグ。

それほどまでに力を入れているリーグですから、賞金の額もハンパではありません
なんと…

「Mリーグの賞金は5000万円」です。

どうですか?この金額を見てどんな気持ちになりましたか?

「いくらなんでも高すぎるでしょ!」
「なんで麻雀の大会で賞金がそんなに高いの?」
そんな声が聞こえてきそうですね。もちろん、あなたと同じように私も最初はそう思いました

正直、普通に考えたらあり得ない金額だと思います。実際Mリーグが発足する前、麻雀の大会で得られる金額はせいぜい100万~300万円くらいだったそうです。

そういった大会と比べて、Mリーグの賞金はケタが一つ多いです。

↑賞金5000万を手にしたU-NEXTパイレーツについてのツイート

Mリーグがいままでの麻雀大会とくらべて桁違いなことは分かりました。しかし、同時にすこし疑問も湧いてくるんじゃないでしょうか?

「Mリーグは、今までの麻雀大会とにが違うの?」
せいぜい数百万しか出なかった過去の大会とくらべて、10倍以上の賞金が出るMリーグ。この違いは普通ではありません。

「ちょっと奮発してみた」とかそういうレベルではありませんよね。なにか理由がなければ、ここまで高額な賞金を出すことはできないはずです。

この記事ではそういった、「Mリーグにここまで高額なお金を出せる理由」についてくわしく解説します。記事を読めば、Mリーグがいかに特別な大会なのかが理解できて、賞金額にも納得できるはずです。

まずは、Mリーグでもらえる賞金の合計額を確認

まずは、Mリーグの賞金が合計でいくらなのかを確認してみます。

  • 優勝:5000万円
  • 2位:2000万円
  • 3位:1000万円
  • 4位以下:賞金なし

優勝の5000万円に目が行きがちですが、2位と3位の金額を忘れてはいけません。2位2000万円3位1000万円って結構すさまじくないですか?

なんと、1位~3位までで合計8000万円ものお金が使われているのです!凄まじい金額ですよね…
20分の1で良いから分けてほしいです(笑)

賞金の他にも、Mリーグには多くの予算が使われています。

  • 試合が行われる会場代
  • 撮影用の機材
  • 各スタッフや実況者などの人件費
  • 各種イベントの開催費
  • Mリーグを広げるための広告費
    など

当然、上に挙げた予算だけではありません。Mリーグは、目に見えない部分で数多くの予算がかけられています。広告の規模もケタ違い、イベントの規模もケタ違い、賞金の規模もケタ違い…

いままで行われてきた麻雀とは世界が違いますなぜ、これほどまでのお金をかけることが可能なのでしょうか?

多くの”スポンサー企業”によって、予算が支払われている

Mリーグの規模が大きい一番の理由は、「スポンサーがいること」です。スポンサー企業がいるから、使える金額が大きくなり、広告やイベントの規模を大きくすることができるのです。

”Mリーグ機構”という、Mリーグそのものを主催している組織に対して、数社のスポンサーがいる。そしてMリーグへ所属する各チームには、それぞれ親会社が存在しています。
いくつか例を挙げると…

  • セガサミーフェニックスは、セガサミーホールディングス(株)
  • 渋谷ABEMASは、(株)サイバーエージェント
  • U-NEXT Piratesは、(株)U-NEXT
    その他の5チームも、別企業が所有

このように、各チームは企業の所有物となっています。つまり、プロ野球の球団と同じです。

【プロ野球の場合】

  • 読売ジャイアンツは、読売新聞グループが親会社
  • 横浜DeNAベイスターズは、ディー・エヌ・エーが親会社。
  • 福岡ソフトバンクホークスは、ソフトバンクが親会社
    …その他9球団も同様

このように、Mリーグのバックには日本を代表する大企業たちがついています。これこそが、Mリーグへ大きなお金をかけられる理由です。

ただ、ここでもう一点だけ疑問が湧いてきます。なぜこんな大企業たちが、麻雀に対してお金を出してくれたんでしょうか?
Mリーグへお金を出したところで、儲かるかどうかは分からないのに…

Mリーグは「麻雀のプロスポーツ化」を目指して発足された

Mリーグが立ち上がる前の時代、麻雀界は非常に閉ざされた世界でした。「麻雀プロと呼ばれる人々」は存在していましたが、世の中の知名度は決して高くありません。

知名度が低いので、麻雀プロがいくら活躍してもお金を稼ぐことはできません。なぜなら、一般的に「プロと呼ばれる人々」は、試合を見てくれるファンがいることで生活が成り立っているからです。

もう一度、プロ野球と比較してみましょう。
野球であれば、チームや選手を好きなファンたちが球場へ足を運びます。そして、球場で応援グッズを買ったり、観戦中に飲むビールを買ったりしますよね?

こうしてファンの人たちが使ったお金は、巡り巡って選手の年俸となります。これが、一般的なプロスポーツの仕組みです。

しかしMリーグが発足する前の麻雀プロは、一般的なプロスポーツ選手のようにお金を得ることができませんでした。なぜなら、「麻雀プロという存在が一般的ではない」からです。

当然、スポンサー企業なんか存在していません。麻雀をしてお金を稼ぐ未来なんか、いつまでも訪れないと思われていました。しかし、「ある男性」がこの状況を変えます。

サイバーエージェント社長「藤田晋」の起こした奇跡

麻雀プロとして活動したところで、生計なんか立てられない。麻雀界に明るい未来なんか存在しない

そう思われていた麻雀界をひっくり返すべく、とある男性が行動を起こしました。その男性の持つ類まれなる行動力、そして気付きあげてきた地位と信用によって、奇跡的に「Mリーグという世界」が生まれたのです。

その男性とは、サイバーエージェントの社長「藤田晋(ふじたすすむ)」さんです。

↑Mリーグ2019シーズンにおける藤田さんのツイート

藤田さんは社長として活躍するかたわらで、麻雀プロ達と交流を深めてきました。なぜなら、麻雀という競技が大好きだったからです。

「仕事において大切なことは麻雀から学んだ」
という言葉を残すほどに、麻雀を愛している藤田さん。そんな藤田さんが麻雀プロ達と交流を深める中で、麻雀界の厳しい状況を知りました。

麻雀プロはお金を稼ぐのが難しい。これから先、プロ活動を続けたところで彼らに明るい未来は決して訪れない
そして、藤田さんはある決断をしした。

「麻雀プロ達をなんとかしあげたい」
藤田さんはその思いだけで、Mリーグを立ち上げました。Mリーグを立ち上げたら稼げそうだと思ったから、立ち上げたわけではありません。

「麻雀プロたちの未来を明るくするには、麻雀界を稼げる世界にする必要がある」
と考えたのです。藤田さんは、今まで築いてきた信用を使い、さまざまな企業へ声をかけました。
これからMリーグという世界を作ろうとしていること。そして、Mリーグのオーナー企業になって欲しいということ。

そうして集まった、Mリーグの初代オーナー企業7社。もちろん、その中には自身の会社サイバーエージェントも含まれています。

藤田さんは集まってくれた人たちと協力し、晴れてMリーグという「プロ麻雀リーグ」を立ち上げることに成功したのです。

↑記念すべきMリーグ発足時のツイート

藤田さんのような大物が行動し、日本を代表する大企業が集まったからこそ、合計8000万円というすさまじい賞金を出すことが可能になったのです。

Mリーグの賞金についてまとめ

では、ここまでをおさらいします。

■Mリーグの賞金はいくら?

  • 優勝:5000万、2位:3000万、3位:1000万
  • 過去の麻雀大会とはケタ違いの金額

■賞金が高額である理由

  • 多くのスポンサー企業がいるから
  • Mリーグの各チームは、企業の所有物
  • リーグの規模が大きく、多くのお金が動く

■Mリーグが大規模で開かれるようになった理由

  • サイバーエージェント社長、「藤田晋」の功績
  • 「麻雀プロ達をなんとかしてあげたい」
    という藤田さんの想いがきっかけになっている
  • 各企業に声をかけ、スポンサーになるようお願いした

最初にMリーグの賞金額を聞いたときは驚きました。メジャーな競技ではないはずの麻雀で5000万円もの金額が動くなんて…

ただ、Mリーグが発足した背景を聞いたとき、ようやく納得することができました。
全ては「麻雀プロ達の明るい未来を作りたい」という藤田さんの想いから始まっていたのです。

そして「麻雀プロ達の明るい未来」とはなにか?きれいごと抜きで言うなら、麻雀界をお金の稼げる業界にするということです。

そして麻雀界を稼げる業界にするには、いつまでも日陰で試合をしていてはいけません。世の中へ大々的にアピールし、Mリーグへ興味を持ってもらう必要があるのです。

Mリーグは、麻雀界にとっての「夢そのもの」です。いつかこんな時代が来たらいいなと、ずっと待ち焦がれていた麻雀プロがたくさんいたそうです。

これからもMリーグは、賞金5000万円という金額以上の”想いを乗せて”発展していくことでしょう。僕たち一般人は、そんな夢の舞台で繰り広げられる熱い戦いに酔いしれることとしましょう^^